オーストラリアは高収入という話題を日本の記事でよく見かけますが、それに関して、その分物価も高いから日本と生活は変わらないよ、という意見もよく見ます。私は以前は食料や日用品に関してはそれほど高いと思っていなかったのですが、最近の値上げは顕著だなと感じます。でももっと高いのが家。買うのも借りるのも日本よりもずっと高い！これはメルボルンやシドニーのような大都市はもちろん、ちょっとした地方都市ですら東京都心部よりも高いのではないでしょうか。それでも私の周りには、年に一回は海外旅行に行く人が多いので、生活は日本より豊かなのかも。
これからオーストラリアを目指そうと考えている方は、賃貸（rent）での滞在がほとんどになるかと思うので、今の家賃相場について少し調べてみました。この記事では1オーストラリアドル＝100円として計算しています。
オーストラリアの賃貸事情
Covid-19のロックダウン中は一時的に下がった家賃ですが、その後はものすごい勢いで家賃が上がっています。留学生や移民の受け入れが本格的に再開したこともあり、もともと低い空室率がさらに低くなっています。家主はたくさんの応募者の中から、一番良い条件の借主を選べるので、なかなか家が決まらない人も。ちなみに、日本人は部屋をきれいに使うので、とても有利だと聞きます。これは先達の方々のおかげですね。とはいえ、一番大事なのは家賃ををきちんと払ってくれるかどうかでしょう。
また、オーストラリアには日本ほどワンルーム（studio）や1LDK（1 bedroom）のマンション（apartment）は多くありません。一人で引っ越しする時、日本だと一人暮らしの部屋を探すのが普通ですが、こちらではオーストラリア人も特に学生はシェアハウスに住む人も多いです。
それでは色んなサイトで家探しをしてみましょう。
不動産検索サイトでの相場
まずは不動産検索サイト。有名なのはrealestate.comとDomain。両方とも検索方法は似ていて、同じ物件が載っていることが多いです。不動産屋が間に入っている物件がほとんどなので、だまされる可能性は少なそうですが、その分賃借条件は厳しいと思います。今回はDomainで検索してみました。
東京都心部の単身者向け物件が平均10万円だとすると、週250ドルくらいです。メルボルンとその近郊（中心部から電車で40分くらいまで）を、まずは週250ドル以下で検索。
この地図上で33件該当しました。大体がシェアハウス。契約が面倒だからDomainでシェアハウスを探す人はあまりいないかもしれませんね。地図中の“メルボルン Melbourne”という字の真下より小さいエリアがメルボルンの中心地ですが、1件だけです（eの下はヨットの停泊所の貸し出しでした）。地図の右側（東側）に物件が多めなのは、大学があるのと、都市ががこちらの方が開けているから。日本人を含め、東アジアの人たちは東側に多いので、馴染みのある食材も手に入りやすくておすすめです。
今度は家賃を上げて週250ドル以上350ドル以下で検索。
この地図上で182件。週300ドルくらいからワンルームが出てきました。シェアハウスだと週250ドル前後が相場ということかな。週350ドル以上も検索してみましたが、ちょっと古いけど良いロケーションだったり、郊外だけどとてもきれいだったり、一人暮らしを快適に過ごせる物件が多そうでした。週400ドルを超えると素敵な1LDKマンションといった感じ。
日本人コミュニティサイトでの相場
次に、日本人コミュニティサイトを見てみます。メルボルン情報のみだとDENGON NET、オーストラリア全体の情報だとJAMS.TVが有名どころでしょうか。これらのサイトにはクラシファイドがあり、その中に家探しのページがあります。また、フェイスブックの“メルボルンにいる日本人集まれ！”のグループでたくさんシェアハウスやシェアルームの情報が出ています。とにかく日本語で家探しできるのは楽ですよね。
これらでは、シェアハウスだと週300ドルくらいからのようで、Domainで検索した時よりちょっと高いと思いました。その代わり、保証金（Bond）が少なめ（通常は4週間分）で、快適な物件が多そうです。また、ルームシェアといって、ベッドルームを誰かとシェアする、よりお手頃な物件もあり、週200ドル以下からあります。ただし、これらは不動産屋を通さないためトラブルが少々心配です。内覧（inspection＝インスペクション）をして、契約内容をきちんと確認しましょう。大家さんやハウスメイトと会えるとより安心です。
働いて払える金額？
家賃が月1200ドル（週300ドル）だとして、食費その他合わせて月2000ドルかかるとしましょう。手取りで2000ドルを得るには月収2400ドルくらいです（ワーキングホリデービザの場合）。最低時給が23ドル23セントなので、時給24ドルもらえるとしたら月に100時間の労働が必要になります。節約生活ならパートタイム労働で十分かもしれません。
10年くらい前に家探しをした時はメルボルン郊外の2ベッドルームの物件で週300ドル台から探せました。それでも日本の感覚が抜けない私は「こんな物件に月に10万以上だなんて！」と思っていましたが、今だと1ベッドルームの家賃ですね。今ではそれらの物件は週500ドル前後になってしまっています。
物件によっては家具がついていたり、光熱費込みだったり、家賃が高めでもお得な場合があると思います。また、写真ではきれいでも実際は古くてあまりきれいでないとか、周囲の雰囲気が悪いとか、交通の便が悪いとか、見てみないとわからないことも多いので、必ずインスペクションに行き、物件とその周辺を確かめることがとても大事です。
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