中国系や中国人が多く住むメルボルン。だからか、あちこちに火鍋(hot pot)屋さんを見かけます。かなり前ですが、中国へ旅行で訪れた時に火鍋を食べたことはありましたが、基本的に激辛の食べものが苦手なので、火鍋は外食のチョイスにありませんでした。ですが、最近になって火鍋を食べる機会があり、なかなか楽しい体験だったので、ご紹介しようと思います。
日本でも火鍋屋が増えているという話を聞いたことがあったので、ご存じの方も多いと思いますが、ここでの火鍋は日本のしゃぶしゃぶに近いスタイルの中国の鍋料理を指しています。
今回訪れたHaidilao Hot pot(ハイディラオ ホットポット)は中国四川省発祥で、中国最大の火鍋屋さん。今では世界中に展開しており、日本には2015年、オーストラリアには2019年に上陸しています。そう、日本にもあるんです! すでに移住していたのでまったく知りませんでした。オーストラリアには6店舗あって、その中のBox Hillという、シティから電車だと30分くらいの、ほぼ中国みたいな街にある店舗に行ってきました。
Haidilao Hot Potは、Box Hill駅すぐ近くのSky One Plazaという、この街で一番背の高い住宅商業複合施設の中にあります。ビルディング内は(外もだけど)漢字で書かれた看板の店ばかりで、ここの3階(level 2。オーストラリアでは1階はG、2階はlevel 1)です。
中国人の同僚が予約してくれたお店だったので、きっと伝統的なお店だろうと思っていたのですが、店に着いてみると現代的でカジュアルだったので、とても意外でした。店の前で待っていたのは、無料のスナックと飲み物。店の外の椅子でポップコーンを食べながら仲間が到着するのを待ってから、いざ店内へ!
店員さんの教育された感じ、明るい照明や家具なんかが、日本のファミリーレストランを思わせます。席に着くと、カバンを席の下にしまえたり、おしぼりやヘアゴムやエプロンの提供、子どもにはおもちゃのサービス等、なんだか日本に来た気分になりました。店内からは中国語しか聞こえてこないのが不思議な感じ。携帯電話が汚れないように入れるジップロックみたいな袋(入れたまま操作できる)や、レンズクリーナーもありました。
注文はタブレットです。でもその前に、同僚はタブレットで無料のネイルサービスを予約していました(私はしなかった)。無料のネイルサービスはおもてなしの日本でもなかなかないですよね。ただし、ネイリストはBox Hill店では一人だけなので、すでに十数人待ちです。食べている間に順番が来るのか?
まずスープベースを選びます。8種類くらいある中で、4種類まで選べます。火鍋は激辛と思っていましたが、スープは選べるので、辛いものがまったくダメという人でも大丈夫です。スープベースはどれも20ドルくらいですが、無料のお湯も選べました。変わったところでは、すき焼き味とトムヤンクン味がありましたが、今回は、一番人気のトマトスープとベーシックなチキンとシーフードのブレンドスープ、醤油っぽい風味のきのこスープ、スパイシーなミルクスープの4つを選びました。
次に具を選びます。和牛が何種類かありましたが高いので、すっとばして並のお肉を各種注文。牛、豚、羊、内臓はもちろん、アヒルの舌に足、血のゼリーもありました。フィッシュボールや豆腐系の具も豊富です。野菜はTribute Vegetable(山くらげ)なるものをおすすめされ試してみることに。サイドメニューでは豚肉の唐揚げがおいしいということで注文。
その他にも色々注文しました。メニューを見てみたい方ははこちらや、こちらで、一部ですが見られます。(タブレットになかったものもあります)
また、つけだれが欲しい人は調味料と薬味も注文します。ほとんどの人は6.90ドルの調味料と薬味の取り放題を選ぶと思います。これを買うと、中華風のサラダやフルーツ、デザートのゼリーなどの食べ放題もついてくるんです。なお、ドリンクバーはありませんでした。
ひととおり注文したところで、つけだれを作りに、調味料や薬味が置いてあるバーへ行きます。おすすめレシピが書いてありました(上の写真の左側)が、調味料が多すぎて、どこに何があるのか探すのもめんどくさく、適当に好きなものを取ってきました。
テーブル上のスープが沸騰してきたところで、どのスープから食べたいか聞かれました。トマトスープと言うと、セロリとビーフを入れていいかと聞かれたので、いいよと答えたら、小さい深めの小皿にセロリのみじん切りと牛肉のそぼろみたいなものを入れてくれました。これにトマトスープを入れて、飲んでもよし、具を入れて食べてもよし、のようです。私は飲みながら具がくるのを待ちました。
具が続々とやってきて、しゃぶしゃぶスタイルで食べます。取り箸はないですが、穴あきお玉があるので、具をすくうことができます。お肉はとても薄いので、美味しいけど何のお肉を食べているのかイマイチわかりにくかったです。スープそのものは味がしっかりついていますが、つけだれがないと具の味が薄く感じますね。
店員さんはアクを取ってくれたり、スープを継ぎ足したり、フルーツを持ってきてくれたりと、マメにテーブルにやってきてくれます。えびのすり身が絞り出し袋に入ってきたのですが、スープに入れるのはやってもらえました。
食べている途中で、名物Haidilao Styled Noodleを注文しました。するとTシャツ&ジャージ姿の店員さんがやってきて、スマートウォッチ?で音楽を鳴らし、踊りながら麺を伸ばしていきます。麺がお客さんに当たりそうで当たらないので、結構盛り上がりました。伸ばし終えたら手で切って、好みのスープに入れてくれました。平たい太麺なのですが、モチモチしておいしかったです。今回の具の中で一番気に入りました。また食べたい。
その他でおいしかったのは山くらげと湯葉。山くらげは煮すぎないうちに食べるとコリコリして食感が私の好みでした。豚の唐揚げもおいしかったです。Spicy Marinated Beef(味付け牛肉)は、しゃぶしゃぶより焼き肉にして食べたいと思いました。食べ放題のゼリーはあれば嬉しいけど、ソフトクリームの方ががいいな。
今回注文した4つのスープベースの中で辛いのはミルクスープだけでしたが、激辛ではなかったです。ブレンドスープは万人受けで一番好きです。トマトスープは飲むとおいしかったけど、しゃぶしゃぶでなくてもいいと思いました。きのこスープは優しい味なのであまり印象がありません。もっと辛いのが食べたいとか、味を変えたいときは、薬味や調味料をバーから取ってきて調整するといいと思います。
なお、この日は私たちのテーブルの一人の誕生日が近かったので、お祝いのプレートが来ました。ケーキではなくて小さいデニッシュパン(日持ちしそうなやつ)にロウソクが一本立っています。そのまわりはイチゴとなぜかキュウリのスライスでデコレーションされていました。そして店員さんが、中国語の歌に合わせて踊ってくれます。希望の方は、お店で誕生日の人がいると伝えるだけでOK。無料のサービスです。
また、仮面が早変わりする伝統的なパフォーマンスもありましたよ。よく見るとかわいい。
帰りにはスナック菓子がもらえました。
猫ちゃん配膳ロボがうろうろしていました。トイレもきれいで、オーストラリアの店で初めてウォシュレットを見ました。
気になる値段ですが、割り勘にして一人56.60ドルでした。楽しめたし、お腹いっぱい食べましたが、そこまで?という気がしないでもない……。Haidilaoに週に2回来ると言っていた中国人の同僚は、大食いのご主人と3歳の娘の3人で100ドルくらいだとのことなので、大体一人40~50ドルが平均といったところでしょうか。私が次に来るなら、スープベースは2種だけにして、しかも一つはお湯(無料!)にします。そして、つけだれをいろいろ作って楽しみたいです。
割引のプロモーションをやっていることもあるので、Facebookをチェックしてみると良いですね。
中国系アジアンスーパーに行くと、必ず火鍋の材料コーナーがあり、Haidilaoをはじめ、色んなブランドのスープベースが売られています。また、薄切り肉やフィッシュボールなども冷凍庫にズラーーっと並んでいるので、しょっちゅう火鍋を食べているのかなと思っていたのですが、普通は時々食べる程度だそうです。上記の週2でHaidilaoに通う彼女に家で作らないのか聞くと、「材料を揃えるのは面倒だから作らない。Haidilaoはサービスが良いし、色々食べられるし、私も娘もネイルをしてもらいたいから」とのことでした。
注文時に予約していたネイルサービスは、食べ終わっても順番がまわってきませんでした。待っても良かったのですが、キャンセルして帰りました。
Haidilao Hot pot Box Hill
営業時間 11:30am~1:00am
車だと、Box Hill Central(駅直結のショッピングモール)の地下2階に電車通勤客向けの無料駐車場があり、平日は通勤客が帰った後の夕方以降なら空いています。地下1階はBox Hill Centralの有料駐車場です。
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